立地企業の声
「花巻市を選んでよかった」。
立地企業の方の声をご紹介します。
Company Voices 立地企業の声
光の持つ力を希望に変え
社会の豊かさにつなげていく。
技術と志を磨き、さらなる高みへ
花巻事業所
2024年10月に「オプトル」として独立
前身であるリコーインダストリアルソリューションズ株式会社のオプティカル事業を切り離し、ティーキャピタルパートナーズ株式会社の投資支援を受けて独立しました。
新社名のオプトルは「OPTOWL」と表記しますが、OPTOは光学、OWLは花巻市鳥でもあり眼光鋭いフクロウ、さらにWLは幸福(Well-being)の意味があります。光が持つ可能性を世界にとって有意義な価値に変えて、社員とその家族の幸せを追求しつつ、社会の豊かさに貢献する企業でありたいと願って名付けました。ロゴの色は、社員にアンケートを取りながらブルー系に決めたのですが、偶然にもメジャーリーガーの大谷翔平選手が所属するチームカラーをイメージさせる色になりましたね。
これまでの生産体制や約600名(うち花巻事業所は約500名)の社員はそのままに、新しいスタートを切りました。
高い評価を得た市場優位性と明確な企業戦略
車載関連市場向けには、車載ビューカメラ用のレンズから参入し、現在主力製品は、長年にわたって基礎研究を続けてきたステレオカメラを、自動車の先進運転支援システム向けに開発し、大手自動車メーカーに搭載されています。
さらに、フォークリフトやクレーン用の産業用ステレオカメラや、レーザーTVや車載ヘッドアップディスプレイ用のキーパーツである投射レンズモジュールなど、高い市場シェアを誇る製品が多々あります。独自の技術を活かし磨き続け、明確に方向性を定めた長期的な企業戦略が、顧客に高く評価された結果と受け止めています。
大きな危機を乗り越えた過去
花巻第一工業団地に花巻事業所ができたのは1973年。
当時は、リコー光学株式会社として、リコーカメラのレンズ加工、金属加工、カメラ組立の一貫生産拠点として操業していました。その後、プラスチック成形や光学素子の工場も操業を開始しました。しかし、1990年代になると、海外とのコスト競争を強いられ、カメラ生産の全てが台湾に移管することに。売り上げが無くなり工場の存続が危ぶまれましたが、以前から先輩方が取り組んでいた光に関する技術が、コピーやプリンター、プロジェクターなどの製品に搭載される光学デバイスや光学モジュールの外販につながり、大きな危機を乗り越えました。
世界的な技術開発は花巻だからこそ
2024年10月、世界に向けて「メタレンズ」を発表しました。メタレンズは、複数のレンズを1枚の薄いレンズに集めた画期的な技術です。光の波長よりも小さな構造体なので、これまでの光学デバイスとは違う際立った特徴があります。理論としては多くの研究者に共有されていたものの、実際にナノレベルでの加工技術を確立し、しかも量産できる工場は他に無いと思います。すでに多くの問合せがあり、メタレンズへの期待の高さを感じます。
世界的な技術を可能にした理由ですか? それは、やはり花巻だからですね。歴史的にみても結束力が高く、雪が多い冬など苦しい環境でも我慢強い。目標を実現するための粘り強さとチームワークの良さが、技術を磨きあげたんだと思います。それに加えて、リコー光学時代の社長が、技術開発にチャレンジする社員を積極的に支援したのも大きかったですね。メタレンズの他にも、いくつかのプロジェクトが進行しており、工場の新設や社員の増員も行いながらステップアップしていきます。
基本情報
企業名 | 株式会社オプトル |
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所在地 |
〒025-0394 岩手県花巻市大畑10-109 |
TEL | 0198-26-4011(代表) |
FAX | 0198-30-2289 |
ホームページ | https://www.optowl.com/ |